ホームステージングとは?やる必要あるの?効果や費用を詳しく解説

マンション売却のテクニックの一つにホームステージングがあります。

ホームステージングと聞いて、「何それ?」と思う人も少なくありません。

そこでこの記事では、こんな疑問にお答えします!

・ホームステージングって、そもそも何?

・ホームステージングは、いくらくらいかかるの?

・ホームステージングは、やる必要あるの?

上記のような悩みをお持ちの人に向けて、不動産コンサルティングマスター(宅地建物取引士等で実務経験が5年以上あり、かつ技能試験に合格したもの)である筆者が、これまでの経験や知識を元にホームステージングについて解説します。

ホームステージングの基礎知識についてはもちろん、やっても良い人やホームステージングをせずに家を良く見せるコツまでも包み隠さず解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

1.ホームステージングとは

ホームステージングとは、モデルルームのように家を良く見せるための演出のことです。内覧時に有効です。

ステージには「演出する」という意味があります。

ホームステージングでは、家の中をプロの演出家によって、おしゃれな家具や調度品を使ってモデルルームのように仕立てます。

新築マンションでは、ホームステージングは昔から行われています。

個人が行う中古マンションの売却でも、新築マンションのようなモデルルームの演出をできるようにしたのがホームステージングサービスです。

ホームステージングはアメリカでは広く利用されています。

アメリカで起きている現象は、10年後くらいに日本で常識化されるため、今後、日本でもホームステージングを行う人は増えるものと予想されます。

 

2.ホームステージングのメリットとデメリット

ホームステージングのメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
・家の印象を良くすることができるため、売却しやすい。

・ネット広告の写真を良く見せることができる。

・内覧の不安を減らすことができる。

・コストがかかる。

・費用対効果がハッキリしない。

・住みながらの売却だと利用しにくい。

メリットは、実物や写真の印象を上げることができるため、早く高く売れる可能性が高まります。

またプロにコーディネートしてもらえるため、内覧への不安が減り、自信を持って売却することができます。

デメリットとしては、コストがかかり、しかもその費用対効果がハッキリしないという点です。

ホームステージングをしなくても、結局は同じ価格で売れる可能性は十分にあります。

また、住みながらの利用だと、家具等をレンタルすることになり、手持ちの家具を一時期避難させるなどの手間がかかります。

原則として、ホームステージングは空室向けのサービスです。

 

3.ホームステージングの費用

ホームステージングは17万円から30万円程度の費用が発生します。

装飾内容や家具のレンタル期間なので金額が上下します。居住中の場合には、4時間で5万円というようなサービスもあり、かなり割高です。

費用対効果がハッキリしないことを考えると、感覚的には割高な印象を受けます。やる必要があるかと言われれば、無理にやる必要はありません。

条件の良い物件であれば、ホームステージングなんかやらなくても高く売れますし、条件の悪い物件であれば、ホームステージングをやったところでなかなか売れないというのが正直なところです。

費用は意外と高いので、慎重に検討するのが良いでしょう。

 

4.ホームステージングをやっても良い人

ホームステージングは費用もかかり、効果も見えにくいため、やる必要性は低いです。

ただし、不動産会社によっては、ホームステージングサービスを無料で行っているところもあります。

不動産会社が提供する無料サービスを使える人であれば、ホームステージングはやっても良い人と言えます。

大手の仲介会社で言うと、住友不動産がホームステージングの無料サービスを行っています。

住友不動産でホームステージングが無料となるマンションの要件は、以下の通りです。

無料対象となるマンション(2018年9月時点の情報)

・対象物件:2000年(平成12年)1月以降竣工のマンション

・対象物件面積:専有面積50㎡以上(壁芯)

・適用条件:

  1. 住友不動産と専属専任・専任媒介契約(媒介期間3ヵ月)を締結された個人・法人
  2. 住友不動産の査定価格が6,000万円以上でかつ、売出価格が査定価格の125%以内。
  3. 住友不動産が規定する仲介手数料を支払うこと。
  4. サービス実施時に空室であること。(家具等設置期間は最長3ヵ月間)

要件としては、結構厳しいため、当てはまる人は少ないかもしれません。

もし要件に当てはまるのであれば、せっかくですので利用することをぜひおススメします。

大手家具店ニトリでもやっていますので、興味ある方は店舗で相談してみましょう。

 

5.ホームステージングをせずに家を良く見せるコツ

ホームステージングを行わなくても家を良く見せるコツはあります。

それは部屋から極力モノを無くすことです。

買い替えを行う人であれば、売却を先に行う売り先行をする人が多いです。

売り先行の場合には、住みながらの売却のため、家具の搬出入などがあり、ホームステージングを利用しにくいです。

そのため、居住中のマンションを売却するのであれば、ホームステージングを行うよりも、自力で家を良く見せる工夫をしたほうが、手間やコスト面でメリットがあります。

家の印象は、生活感が溢れていると悪くなります。生活感や雑多感を生み出している原因は、モノの多さにあります。

一時期、ミニマリスト(必要最小限の物だけで暮らす人)という言葉が流行りました。

ミニマリストの部屋のように、最小限のものしか置いていない部屋は、生活感がありませんし、不思議と綺麗に見えます。

例えば、冷蔵庫にベタベタ、マグネットで紙を貼っている家は、それだけで印象が悪いです。冷蔵庫も何も貼り付けていない方が、スッキリしていておしゃれに見えます。

部屋は、モノを捨てるだけでもかなり綺麗に見せることが可能です。

ホームステージングに興味はあるけれども予算はないという人は、売却活動に入る前にとにかくモノを捨てることをおススメします。モノを捨てて、自分でマンションをスッキリと演出してみましょう。

 

まとめ

ホームステージングについておさらいします。

1.ホームステージングとは、モデルルームのように家を良く見せるための演出です。

2.ホームステージングの費用は17万円から30万円程度となります。

3.ホームステージングの無料サービスを利用できるような人は積極的に活用した方が良いです。

4.モノを少なくしておけば、ホームステージングをせずに家を良く見せることはできます。

ホームステージングは、必ずしも行う必要はありません。

効果は目に見えにくいものであるため、金額の負担が大きいと感じる人は、やらないという選択肢でOKです。

不動産会社によっては、ホームステージングを無料で提供している会社もあります。要件に当てはまる人は、せっかくなので利用した方が良いでしょう。

また、家の中のモノをかなり減らすことで、家は良く見せることも可能です。自力でも家を良く見せることはできますので、予算がない場合は、工夫しながら売却するようにしましょう。