マンション売却の理由は、明るいものばかりではありません。
離婚、住宅ローン返済が困難、近所付き合いがうまくいかない・・・などネガティブな理由の場合は、近所に知られることなく売却したいことでしょう。
バレないで売却は可能
結論から言うと、近所に知られずにマンション売却することは可能です。
特に何も対策をせずに売り出してしまうとバレる可能性が高いので、次項から対策方法を解説します。
バレないようにする方法
簡易査定にする
不動産売却においては、いずれ必ず査定を受けることになりますが、まずは簡易査定(机上査定)を選んでください。
査定には「簡易査定」と「訪問査定」の2種類があり、前者はネット完結しますが、後者は現地に担当者が来て査定します。
不動産業者の出入りほどバレる危険性が高いものはないので、必要に迫られない限りは簡易査定にしておきましょう。
一括査定サイトでは簡易か訪問かを自由に選べるようになっていますので、このような状況の時にも便利です。
≫マンション売却査定・一括見積もりサイト活用と注意点【全37サイト】
新聞折込チラシは禁止
売出しが始まると不動産会社は、様々な手法を使って広告宣伝をします。
しかし、近所にバレたくないのであれば、新聞に挟まって入ってくる折込チラシは一切利用しないようにしましょう。
なぜなら新聞折込は「この地域だけ配布しないでくれ」という指定が難しいため、同マンションの住民へも配られてしまいます。
不動産会社に新聞折込はやりたくない旨を伝えれば大丈夫です。
ポスティングは一部禁止
一方でポスティングは一部を除き、配布OKです。
ポスティングは新聞折込とは違い、チラシ1枚1枚をポストに投函していく方法です。これまであなたも数多くのポスティングチラシがポストに入っていたことでしょう。
ポスティングは「このマンションだけは配布しないでくれ」という指定ができます。万全を期すならば、同マンションだけなく近所エリア一帯を配布禁止にしても良いでしょう。
ネット広告は一部非公開
スーモやアットホームなどの不動産ポータルサイト、インターネット広告などに掲載する場合は、物件特定できるような情報は控えておきましょう。
具体的には、
- マンションの住所
- 外観写真
は非公開にしておきます。
住所は大まかな番地までに留めます。外観写真がなくても、部屋自体の間取り図などの情報が充実してれば問題ありません。
ネット広告は「自分から探して得る情報」であり、「勝手にポストに入ってくる情報」とは違います。その意味では新聞折り込みやポスティングよりも、ある程度は許容できると言えます。
不動産会社名を名乗らせない
マンション共有部では不動産会社名を名乗らせないように、あらかじめお願いしておきましょう。
もっとも危険な場所が、オートロックエントランスです。
あなたを担当している不動産会社がインターホンで「こんにちは!○○不動作の△△です!」なんて名乗り出たら、ご近所さんに聞かれてしまう可能性は大きいです。
エントランスは利用頻度が最も高い共有部でもあるので、いつご近所さんが通るかもわかりません。ちょっとした井戸端会議が行われていることも珍しくありません。
マンション共有部、特にエントランスでは会社名はなしで単に「△△です!」と名前だけ名乗ってもらうようにしてください。
スーツ姿のビジネスマンが出入りしているだけであれば、たとえご近所さんに目撃されても「生命保険の人かな?」くらいにしか思われません。
注意点
バレる可能性はある
上記方法を徹底したとしても、バレる可能性はゼロにできません。
一部配布禁止や非公開にしたとしても、売り出し情報が世の中に出回っていることには変わりありません。
ちょっと離れた方がチラシを見てご近所さんに教える、などということは防ぎようがありませんので、ある程度は仕方ないと割り切るべきです。
売れにくくなるリスク
マンションを「早く、高く売る」には、できるだけ多くの方に見てもらい、1人でも多く内覧に来てもらうことが非常に大切です。
特に不動産の場合は、近くの方が買主になることも珍しくありません。その地域が好きだから、そこに住んでいるのです。近所に売り物件が出たら興味が湧くのは、ごく自然な流れです。
近所に広告宣伝をしない、ということは、このような “アツい” 見込み顧客を逃すリスクがあることを忘れないでください。
確実なのは「買取」
それでも近所にバレずに売りたいという気持ちが強いなら、不動産会社による「買取」という選択肢もあります。
一般的に「不動産売却=仲介」であり買主は一般人ですが、不動産会社が自ら買い取るという方法が「買取」です。
仲介とは違い、買取は購入希望者を探すための広告宣伝を一切しないので、近所に知られることなく売却完了できます。確実にバレないといっても過言ではありません。
ただし買取は、相場より安くなる傾向もありますので、慎重に判断して下さい。
まとめ
近所にバレずにマンションを売ることはできますが、そのような繊細な取り扱いに慣れていない不動産会社がいるのも事実です。
あらかじめこちらから配慮を求めても、うっかりミスをやらかしてしまうようなケースもあります。
不動産会社を見極めるためには一括査定でふるいに掛けて、最終候補になった不動産会社それぞれに「近所にバレないように売った実績があるか?」を聞いてみてください。
実績がない、もしくは曖昧で信用できない回答が返ってきたら、その会社は不慣れであると判断しても良いでしょう。